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 ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャに「ジェノサイド(集団殺害)」行為をしたとして、ミャンマー政府が提訴された問題で、国際司法裁判所(ICJ)は23日、同政府がロヒンギャのジェノサイドにつながる迫害行為を防ぐ措置を取るよう、緊急的な命令を下した。この問題について国際司法の場で初めて示された判断で、同政府の対応が注目される。

 ICJが命じたのは「仮保全措置」。権利損害が「切迫し、重大な危機」にあるとされる場合にとられる命令で、日本の裁判で言えば「仮処分」にあたる。オランダ・ハーグのICJ本部で言い渡された。

 ICJは、過去の国連人権理事会の報告書などももとに、ロヒンギャが極めて弱い立場にあるとした上で、ミャンマー政府がロヒンギャ迫害のあらゆる防止策を取るよう命令。その内容について、まず4カ月以内に報告し、その後も判決が出るまでの間、6カ月ごとに報告するよう命じた。

 今回の措置は、イスラム諸国の「イスラム協力機構(OIC)」を代表してアフリカのガンビアが昨年11月、ミャンマー政府によるロヒンギャ迫害が条約で禁じられる「ジェノサイド」だとして提訴した裁判に基づくものだ。

 12月にICJで開かれた口頭弁論でガンビアは、掃討作戦中に大量殺人やレイプ、放火などで「ロヒンギャ全体または一部を破壊しようとした」と主張。そうした迫害が続いているとしてICJにひとまず緊急的な措置も要求していた。

 一方、ミャンマー側は、アウンサンスーチー国家顧問が自ら法廷に立ち、ロヒンギャが難民になったことは「国内の武力衝突の結果」として、ジェノサイド行為を全面否定。ICJの介入は状況を悪化させるとして、提訴の却下を求めている。

 今回、ICJはジェノサイドそ…

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