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 中国中部の湖北省武漢市で集団発生した新型コロナウイルスによる肺炎について、世界保健機関(WHO、本部スイス・ジュネーブ)は23日夜(日本時間24日未明)、感染が国際的に拡大し緊急の対応が必要な場合に出される「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を見送った。WHOの専門家委員会のディディエ・フサン委員長は、同日開いた緊急会合後の記者会見で「今はその時ではなく、緊急事態とみなすには早すぎる」と述べた。

 専門家委員会は、22日から2日間にわたって緊急会合を開き、中国側が提供したデータや報告を元に、緊急事態に当たるか検討していた。WHOのテドロス・アダノム事務局長は、中国国内で感染が広がっている現状について「非常に高いリスクがある」と述べた。一方で、中国国外で人から人への感染が確認されていないことから、「現時点で国際的なレベルでの緊急事態にはなっていない」と判断した。(ローマ=河原田慎一)