拡大する写真・図版経営共創基盤代表の冨山和彦氏=2018年2月撮影

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 民主党政権が発足した2009年秋、経営が悪化していた日本航空への対応は、新政権にとって喫緊の課題の一つでした。当時の前原誠司国土交通相は、日航の経営実態を把握するため、企業再生の専門家5人を集めて「日本航空再生タスクフォース(TF)」を立ち上げ、負債や資金繰りの状況を調べるデューデリジェンス(資産査定)を行いました。

 TFメンバーの一人だった冨山和彦さん(経営共創基盤代表)は、かつてダイエーやカネボウの再生を手がけ、経営危機に陥った数々の日本企業をみてきました。そんな冨山さんの目に、日航の経営はどう映ったのでしょうか。

 ――日航問題に関わったのはTFがきっかけですか?

 前原さんから電話がかかってきた。かつての自民党政権時の産業再生機構でも、日航の再建ができないか打診を受けたことがあった。それで日航や航空業界について調べたので、日航が相当厳しいことは知っていた。

 航空会社のビジネスは(代表を務める経営共創基盤が)得意とするバス会社と同じで、固定費の効率が悪いと黒字にならない。リーマン・ショックでビジネスクラス客が減ったので、これでは持たないなと思っていた。呼ばれた時に問題の本質と処方箋(せん)は見えていたので、外科手術の道具と輸血をそろえてくれれば再建できると自信があった。

拡大する写真・図版国土交通省で会見にのぞむ「JAL再生タスクフォース」のメンバー。左から2人目が冨山和彦氏=2009年9月25日撮影

路線を減らせば文句を言われる

 ――TFの資産査定はどういう結果でしたか?

 がんで言えば想像以上に進行していた。金融機関への元利返済をやめても、11月半ばには全くお金がなくなる状態だった。そうなると運航停止になってしまう。航空会社は運航しているから収入が入るが、運航が止まれば再建できなくなる。

 ――日航の社内に危機感はなかったのですか?

 危機感はあるが、最後の最後は…

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