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 東京五輪(7月24日開幕)の期間中、競技会場や聖火台が集まる臨海部にケーブルを通して移動カメラをつるし、街の様子を空中から撮影することになった。複数の関係者への取材でわかった。費用や安全面から大会組織委員会は難色を示したが、国際オリンピック委員会が設立した五輪放送機構(OBS)が「日本らしい景色を撮影したい」と強く求めたという。

 計画では、高さ約100メートルの高層マンション屋上と、潮風公園内に仮設置する高さ約60メートルの専用タワーの約1・2キロを海をまたいでケーブルでつなぎ、カメラを設置して動画を撮影する。競技映像を撮影するためにスタジアム上空にカメラをめぐらせる例は近年多いが、市街地にこれだけの規模で設置するのは国内では珍しい。

 お台場は強風の日が多く、夏は台風の通過時期で安全面の課題もあり、費用も組織委の負担分だけで数億円かかる。組織委は後ろ向きだったが、OBSは過去大会で競技映像だけでなく開催都市の象徴的な景色を撮影して世界各国のテレビ局に提供しており、今回も設置を強く希望。潮風公園を所有する東京都の許可も得たという。

 東京五輪でOBSは、お台場のほか、渋谷スクランブル交差点、浅草寺宝蔵門と東京スカイツリー、皇居の二重橋、レインボーブリッジと東京タワー、新倉山浅間公園(山梨県富士吉田市)の忠霊塔と富士山など10カ所以上にカメラを置き、24時間運用する予定。8月25日に開幕する東京パラリンピックでも規模を縮小して設置するという。(前田大輔、野村周平)