[PR]

 オランダの陸運当局は23日、スズキとフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)のディーゼル車で、不正な排ガス制御があったと発表した。スズキが是正措置をとらなければ、欧州での販売に必要な型式認定を取り消す手続きを始めるとしている。

 オランダ当局やスズキによると、不正が認められたのはスズキのSUV(スポーツ用多目的車)「ビターラ(日本名エスクード)」と「S―CROSS」。FCAのディーゼルエンジンを搭載しており、当局はFCAの「ジープ・グランドチェロキー」も問題視している。試験時と実際の路上走行時で排ガス制御システムの作動が異なり、実走行では基準の何倍もの窒素酸化物(NOx)が排出されていたという。

 スズキによると、2016年にオランダの当局からスズキの車に排ガス量を抑える不正なソフトを搭載した疑いがあると指摘されたのを受け、同年からソフトの修正を進めていた。オランダ当局が17年に、修正後のソフトは問題ないという報告書を出したが、昨年11月にスズキが受け取った同当局の報告書で修正後のソフトも問題があるとされ、今年2月中旬までに見解を出すよう求められているという。

 スズキは18年に欧州向けのディーゼル車の生産をやめており、認定取り消しによる新車販売への影響はほぼないが、販売済みの車の買い取りを求められる可能性がある。国土交通省は、不正が疑われる車が日本国内にあるかどうかや、オランダ当局が問題視した点などをスズキに確認しているという。スズキは「調査に全面的に協力する」としている。

 オランダ当局は、15年に発覚した独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を受けて30車種を調査しており、今回の判断はその一環。欧州ではディーゼル車をめぐる不正の追及が続いており、今月21日にはドイツの検察当局が三菱自動車の拠点を捜索した。(和気真也=ロンドン、友田雄大)