新型コロナウイルスによる肺炎が広がっている問題で、中国湖北省武漢市は25日、実質的な封鎖状態のなかで春節を迎えた。人口約1100万人の大都市を支える食品や日用品の供給は追いつくのか、市内で十分な治療や予防が実施できるのか。当局は「問題ない」との立場だが、市民の間には不安や懸念が出ている。
異例の「超突貫工事」
武漢市では24日、新型肺炎の患者を専門的に受け入れる臨時病院の建設が急ピッチで始まった。建設地には約100台の重機が投入され整地を開始。工事は春節による大型連休を返上して24時間態勢で行われ、2月3日にオープンするという。工期はわずか11日間という異例の「超突貫工事」だ。
中国メディアによると、病棟は貨物コンテナで構成され、1千前後のベッドを備える。面積は2・5万平方メートルと東京ドームの半分程度。2002~03年にSARS(重症急性呼吸器症候群)の感染が拡大した時に、わずか1週間で完成させた北京の病院が「お手本」となっているという。
背景にあるのは、医療機関の受け入れ態勢が不足しているという課題だ。
電話取材に応じた武漢在住の…

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