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 降り積もった雪を固めて、雪氷として夏まで保存する湯涌温泉の冬の風物詩「氷室の仕込み」が26日、金沢市湯涌町の玉泉湖畔であった。今年は暖冬で氷室小屋の周りにまったく雪がなく、湯涌温泉観光協会の会長らが、小屋の中に雪を仕込む所作だけ行った。

 江戸時代、加賀藩が旧暦6月1日の氷室の節句にあわせて、江戸の将軍家に雪氷を献上していたことが由来。1986年に観光協会が行事を復活させ、今年で35回目。

 観光協会によると、仕込みの時期、小屋の周りには、例年ならひざ上から腰のあたりまで雪が積もるという。今年は暖冬で雪がなく、地面が見えた状態。僧侶が読経とお清めの儀式を行ったあと、観光協会の安藤有会長(46)らが木製の鋤(すき)で雪を小屋の中に入れる所作を行った。

 安藤会長は「ここまで雪がないのは初めて」と驚いた様子。「2月に雪が降れば、降ったときに氷室小屋や発泡スチロールに入れて保存し、6月の氷室開きに備えたい」と話していた。(沼田千賀子)