【動画】最後の営業を迎えた金比羅宮名物「石段かご」香川・琴平町=江湖良二撮影
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 香川県琴平町の金刀比羅宮(ことひらぐう)で、参拝客を乗せて石段を上る「石段かご」が25日、営業を終えた。担ぎ手の高齢化などで、昨年末に廃業を決めていた。にぎわう参道でなじみの光景が消えることに、参拝客からは惜しむ声が聞かれた。

 かごは、20キロ近い重さの「山かご」を2人で担ぎ、本宮までの785段のうち、365段の大門まで運ぶ。上りは5300円、往復は6800円だった。

 1970年から1業者だけが営業し、ピークには担ぎ手が20人近くいた。しかし、徐々に減っていき、69歳、67歳、49歳の3人だけになっていた。

 最年長の杉本文親さん(69)は、担ぎ手を約30年務めたベテラン。「寂しい。これで終わりだなと実感が出てきた」

 最後の客は、イベント会社の社員旅行で大阪市から訪れた織田勝美さん(81)。かごがゆっくり石段を上がっていくと、周りの人たちが手を振ったり、写真を撮ったりしていた。

 織田さんは「なくなるのは悲しい。最後に乗れたのはラッキーでした」と話していた。(江湖良二)