老人ホームや介護施設を運営する高齢福祉事業者の2019年の倒産が、前年より13件多い96件と過去最多だった。利用者が増える一方で、競争も激しくなっている。ホームヘルパーなど介護人材の人手不足も、経営の重荷となっている。
民間の調査会社・帝国データバンクによると、都道府県別では大阪が19件と最も多く、神奈川10件、東京8件、北海道・兵庫各7件、福岡6件と続く。負債総額も17年の約129億円を上回り、過去最高の約161億円。昨年1月に民事再生法を申請した、介護付き老人ホームの運営会社「未来設計」(東京都)の負債額が約54億円と多額で全体を押し上げた。業態別では訪問介護が過半の51件を占め、通所介護24件、老人ホーム10件、高齢者向け住宅6件と続いた。
激しい競争を背景に、倒産は…