[PR]

経世彩民 青山直篤の目

 昨年末、米テネシー州のアーサー・ラッファー氏(79)の事務所を訪れた。2度目の訪問だが、私自身にとっては20年ほど前のラッファー氏との「出会い」が強烈だった。

 私が通った高校では、あからさまに「左翼的」な先生が政治経済の授業を持ち、マルクス経済学の初歩を教えていた。その先生がある日、黒板に逆U字形の曲線を描き「ラッファー曲線だ」と説明した。

拡大する写真・図版漫画に描かれ、アーサー・ラッファー氏の事務所に飾られた「ラッファー曲線」=2019年12月19日、米テネシー州ナシュビル、青山直篤撮影

 横軸に税率、縦軸に税収をとる。税率が高すぎると経済活動を阻害し、税収はかえって下がる。この場合、税率を下げれば税収がカーブの頂点の水準まで増える。だから減税を進め「小さな政府」を目指すべきだという理論を支える曲線だった。

レーガン政権のブレーン

 これは1980年代のレーガン米政権の新自由主義的な経済政策、いわゆる弱肉強食の政策を支える理論だと、批判的なトーンで教わった。しかし私の印象に強く残ったのは、その論理の明快さと曲線の美しさだった。

 実際にはラッファー氏の理論通りにはならなかった。レーガン政権で総税収は増えず、ブレーンだったラッファー氏は「ブードゥー(呪術)経済学者」などと呼ばれ、主流派経済学から遠ざけられた。

拡大する写真・図版レーガン米元大統領夫妻とともに写ったアーサー・ラッファー氏=2019年12月19日午前11時2分、米テネシー州ナシュビル、青山直篤撮影

 そのラッファー氏が数十年の時を経て、復権を遂げた。トランプ政権の誕生によって。

 トランプ政権は減税を「一丁目…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら