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 岡山県瀬戸内市は27日、戦国武将・上杉謙信が愛用したとされる国宝の備前刀「太刀 無銘一文字(むめいいちもんじ)」(愛称・山鳥毛(さんちょうもう))の購入費として募っていた寄付が、目標の5億1309万円を超えたと発表した。市は所有者と2月中にも仮契約を結び、議会の議決を経て買い取る見通しという。

 山鳥毛は県南東部の備前地方で鎌倉時代に作られたとされ、現在は県立博物館(岡山市北区)が個人所有者から寄託を受けている。市は2018年春に購入方針を発表。その後「里帰りプロジェクト」と銘打ち、資金集めを進めていた。

 方法は、ふるさと納税やクラウドファンディング(CF)、企業版ふるさと納税などを活用した。最終的な目標額は、山鳥毛の購入費5億円を含む5億1309万円とした。

 記者会見した武久顕也市長らによると、26日現在で8億円を超す寄付が国内外の延べ1万4千超の個人や企業から寄せられ、目標額と返礼品などの経費を加えた総額を上回った。昨年末から急ピッチで増えたという。武久市長はその理由の一つに、昨年10月、市内の備前長船刀剣博物館であった山鳥毛の特別陳列が盛況だったことを挙げた。

 今後は購入に向け、市議会2月定例会が始まる2月19日までに所有者と仮契約を結ぶ。本契約に進む議案を定例会に提出し、年度内をめどに山鳥毛の活用基本計画を策定。展示方法などを具体的に決める。寄付は3月末まで募り、目標額を上回った分は刀剣博物館の駐車場整備などに活用していくという。

購入決定までには波乱がありました。記事後半では、これまでの経緯を詳報しています。

 山鳥毛の購入が決まるまで、市の方針は二転三転した。

 市は当初、期限を翌19年1月…

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