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 連合と経団連の労使トップ会談が28日、東京都内で開かれ、2020年春闘がスタートした。連合は昨年と同程度の賃上げを求める。経団連は景気の見通しを昨年から一変させて厳しく見ており、労使交渉は難航も予想される。

拡大する写真・図版労使トップの懇談会=2020年1月28日午前、東京・大手町の経団連会館

 連合の神津里季生(りきお)会長は会談冒頭、「賃上げのうねりが社会全体のものにはなっていない。分配構造の転換をめざす」と語った。経団連の中西宏明会長は「日本の賃金水準は先進国の中で低め」と賃上げの必要性は認めつつ、従業員に意欲を出してもらう環境づくりにも意欲を示した。

 連合は5年連続で、賃金体系の底上げを意味するベースアップ(ベア)率で2%程度、定期昇給分とあわせて4%程度の賃上げを要求。一方、経団連は7年連続でベアを容認して賃上げの勢いを維持する考えを打ち出すが、企業の景況感の悪化を強調。最終的には各社の判断に委ねる方針を示している。

拡大する写真・図版労使トップによる懇談会に臨む連合の神津里季生会長=2020年1月28日午前、東京・大手町の経団連会館

 経団連はさらに、大企業の多くが採用してきた年功型賃金制度などの「日本型雇用システム」の見直しも呼びかける。だが、連合は大企業しか視界に入っていないと批判。大企業と中小企業、正社員と非正規社員の格差の是正に力を入れるべきだと主張している。

 各労組の賃上げ要求は2月以降に本格化する。大企業の回答は3月11日ごろに集中する見通しだ。(吉田貴司、加藤裕則)