出河雅彦
母乳や性交渉で感染する「ヒトT細胞白血病ウイルス1型」(HTLV―1)は白血病のほか、脊髄(せきずい)や目の病気の原因になる。国が対策を打ち出してから10年。母から子への感染を防ぐ対策は進んだが、病気の早期診断や感染者への支援、治療法の開発など残された課題は多い。
千葉県内の30代女性は10年前、目がかすんで物が見えづらくなった。県内の病院で、眼球に炎症が起きる「ぶどう膜炎」と診断された。感染症やリウマチなどの自己免疫疾患が原因の病気で、飛蚊(ひぶん)症や霧がかかったように見える症状が出て、最悪の場合失明するおそれもある。
女性は検査を受けたが、担当医から「原因はわからない」と言われた。ステロイドで炎症を抑える治療を受けたが、発症を繰り返した。不安に思い、2015年2月、専門外来がある東京医科歯科大病院(東京都文京区)を受診。血液検査でHTLV―1の感染が原因だとわかった。
HTLV―1は主に母乳で母親…
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