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 渦巻き型の蚊取り線香でおなじみ「KINCHO(キンチョー)」ブランドで知られる大日本除虫菊(本社・大阪市)。最近、蚊取り線香の原料になる白い花で、パッケージにも描かれる、除虫菊(シロバナムシヨケギク)のゲノム(全遺伝情報)を解読した。何のためなのか。

拡大する写真・図版蚊取り線香の原料の除虫菊=大日本除虫菊提供

 除虫菊はキク科の多年草で、高さ約60センチ。地中海・中央アジア原産といわれる。花びらが白く、中心が黄色の花をつける。蚊取り線香の殺虫成分「ピレトリン」は、この花の部分に含まれる。

 大阪府豊中市にある中央研究所で、除虫菊に含まれる殺虫成分の化学構造を突き止めたり、新しい殺虫成分を開発・合成したりといった研究をしてきた。

 所内には様々な種類の蚊だけではなく、ゴキブリやカメムシ、ムカデに至るまで50種以上の虫を飼っており、開発した成分や製品の効果や安全性も調べている。

拡大する写真・図版乾燥した除虫菊と、天然成分入りの製品をもつ研究員ら

 除虫菊の成分が最近、環境中に残りにくく安全性の高い農薬として海外でも見直されていることもあり、もう一度栽培に立ち戻った研究を、として植物のゲノムに詳しいサントリー生命科学財団とも協力してゲノムを解読した。

 大日本除虫菊の創業者、上山英一郎氏は和歌山出身で、1886年、当時商っていたミカンの苗と交換に米国の植物会社社長から除虫菊の種をもらい、事業を始めた。今回ゲノムを解読した除虫菊は、この株の子孫にあたる。

 ゲノムからは、鉄イオンを含むたんぱく質に関する遺伝子が多く見つかった。殺虫成分の合成に関わるとみられる。ゲノム情報をもとにすれば、今後、殺虫成分が多く、成長が早い除虫菊の品種や、目的の虫以外への影響が少ない成分を作り出せるかもしれない。

 除虫菊は戦前、日本では盛んに…

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