[PR]

 東京地検は29日、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃亡した事件の関係先として、出入国管理法違反容疑で、前会長の弁護人を務めていた弘中惇一郎弁護士の事務所を家宅捜索した。地検は前会長の保釈中の面会記録を押収。前会長が保釈中に使っていたパソコンなどについては、事務所側が再び押収を拒絶した。

 弘中氏によると、29日午前に地検の係官十数人が事務所を訪問。地検は前会長のほか数人の外国人を容疑者とする令状を示し、パソコンや面会記録、ノート類を押収すると伝えた。事務所側は拒否したため、地検は前会長が使っていた部屋のドアのかぎを壊して中に入ったほか、資料保管用のキャビネットや事務員の机の鍵をこじ開けたという。

 事務所側は、事務所や外出先での面会記録は保釈条件に基づきコピーを裁判所に提出しているため、押収に応じた。だが、パソコンなどは、刑事訴訟法で定められた「押収拒絶権」に基づき、押収を拒否した。同法は、弁護士は他人の秘密に関する物の押収を拒絶できるとしている。

 一方、弘中氏によると、弘中氏と高野隆弁護士に対し、地検から先週、面会記録の関連で事情聴取の要請があったが、応じなかったという。2人は16日付で弁護人を辞任している。

 地検は8日、パソコンを押収するため弘中氏の事務所を訪れたが、事務所側が拒絶していた。ゴーン前会長は保釈条件で、この事務所でパソコンを使うことが定められ、多くの時間を事務所で過ごしていた。