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 ふるさと納税制度の対象自治体から外されたのは違法で無効だとして、大阪府泉佐野市が総務相を相手取って除外取り消しを求めた訴訟の判決が30日、大阪高裁であった。佐村浩之裁判長は同市の請求を棄却した。

 同市は地場産品以外の高額返礼品を用意するなど、高い返礼率で多額の寄付を集め、国が2018年4月に「返礼品は寄付の3割以下の地場産品に限る」と各自治体に通知した後も従わなかった。このため、国が昨年6月に通知内容を義務化し、制度への参加を事前審査する形に制度変更した際、同市など4市町は通知に従わず制度の趣旨に反した手法で寄付金を集めたとして制度から除外された。

 同市は昨年11月の第1回口頭弁論で、制度変更前で法的拘束力のない通知に反したことを理由に除外するのは、国の助言に従わないことを理由に自治体を不利益に取り扱う行為を禁じた地方自治法に違反していると主張。千代松大耕(ちよまつひろやす)市長が自ら意見陳述し、実質的に法律をさかのぼって適用しているとして「権力の乱用が公然となされようとしている」と訴えた。

 一方、国側は答弁書で、高額な返礼品や金券類の提供などで多額の寄付金を集めた同市の手法は「制度の根幹を揺るがしかねない」と反論。適正に寄付金を集めてきた他の自治体と同列に扱えば自治体や国民の理解が得られないことに加えて、「過去の実績を判断基準とすることは許容されていて適法だ」などとして請求棄却を求めていた。

 総務省の第三者機関・国地方係争処理委員会は同市からの審査の申し出を受け、昨年9月に「除外は違法のおそれがある」として同省に見直しを勧告。だが、同省が判断を改めなかったため、委員会の規定に基づいて同市が大阪高裁に提訴していた。

 千代松市長は判決後、「残念の一言だ。市民や応援してくれた方々に申し訳ない。対応はこれから考えたい」と話した。(遠藤隆史、川田惇史)