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〈いちからわかる EU離脱〉

 Q 英国がとうとう欧州連合(EU)を離脱するんだって?

 A 英国時間の今月31日午後11時に、前身の欧州共同体(EC)の時代から47年間加盟してきたEUから抜けるよ。英国が2016年6月の国民投票で方針を決めてから、3年と7カ月かけてようやく実現する。昨年12月の総選挙で、ジョンソン首相が率いる保守党が大勝し、英国内の手続きが一気に進んだんだ。

 Q 生活やビジネスの様子は大きく変わるのかな。

 A 最も影響が大きいのは、EU域内での人やモノの移動の自由が保障された「単一市場」や、EUが日本などと結んだ貿易協定が適用される「関税同盟」から外れることだ。ただ、一変すればあまりに混乱が大きいから、英国とEUは今回、英国が暫定的にEUの枠組みにとどまる「移行期間」をつくった。だから目に見える変化は少ない。

 Q 移行期間中は加盟国とどう違うの?

 A EUの意思決定には参加できなくなるよ。英国にとっては、EUのルールには従うけど、「口出し」できない損な時期とも言えるね。移行期間は年内いっぱい続き、その後が実質的な離脱と言える。

 Q 移行期間中には何をするのかな。

 A 英国とEUは新しい自由貿易協定(FTA)を結ぶ。結べなければ経済が混乱に陥る恐れがある。移行期間は6月までに英・EUが了承すれば2年まで延長できるけど、ジョンソン首相は「年内に決着する」と豪語している。損な時期は短い方が良いからだ。

 Q 間に合うの?

 A 一般的に貿易協定を結ぶのは数年かかり、難しいとみる専門家は多い。食べ物の安全基準なども交渉材料になると、かなり複雑だ。英国は並行して米国や日本との貿易協定の交渉も進める意向だ。離脱しても大変な日々は続くよ。(和気真也)