[PR]

 ガラス大手AGCの孫会社「AGCプライブリコ」(東京)は30日、ゴミ焼却炉内部の耐火壁を支える金属部材が、JIS規格を満たしていなかったと発表した。不適合品は2005~19年に、国内外88社へ約10万個が出荷された可能性があるが「安全性に問題はない」といい、顧客から要望があれば無償で点検に応じる。

 この部材は「耐熱鋳鋼アンカー」と呼ばれるもので、鉄鋼メーカーや石油精製メーカーのプラントでも使われている。だが部材に含まれる炭素やニッケル、クロムの値がJIS規格を満たしていなかった。

 プライ社によると、この部材は1995年以降、群馬県のメーカー(17年に廃業)に製造を委託。だが05年以降、このメーカーから提出されるはずの「材料試験成績表」が提出されなくなったため、プライ社の当時の購買担当者(すでに退職)が、過去の試験結果を転記したりウソの数字を書いたりした成績表をつくり、顧客に渡していた。加えてプライ社は06年、第三者機関に製品の分析を依頼した際に不正を把握したのに、放置していた。

 そして19年11月、今の購買担当者がこれまでの経緯を上司へ申告し、出荷を止めて調べていた。最初に改ざんを始めた担当者とは連絡が取れず、動機は分かっていないという。都内で会見したプライ社の小川陽・取締役経営管理部長は「品質管理体制を強化し、再発防止に努める」と話した。