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 今季は、プロ野球の埼玉西武ライオンズを担当することになりました。このコラムを書かせていただくのも、当面は今回が最後。ということで、しばし思い出話にお付き合いください。

 担当している間、最も大きな話題は「本拠地で初めて迎えるクライマックスシリーズ(CS)」でした。試合内容はさておき、心を揺さぶられたのはCS前、ツイッターの球団公式アカウント(@ydb_yokohama)に掲載された動画でした。

 動画は、静止画にラミレス監督のナレーションをつけ、シーズンを振り返る形で進みます。最後は横浜スタジアムの一塁ベンチに立っている監督が、「限界を超えるときが来た」と言って、ベンチを出て本塁方向に歩み出し、終わります。担当者によると、日本野球機構(NPB)に許可を取り、実際の公式戦の前に撮影したそうです。「時間もないので、撮影チャンスは1度だけでした」

 常に新しく、時代に沿った試みには、感心させられるばかりでした。球場を飛び出し、横浜赤レンガ倉庫で行った開幕直前の出陣式も、広報は「実現まで、いろいろ大変だったんです」と言うが、どこか誇らしげでした。最近で言うと、「監督と新キャプテンが、駅前で特別号外を配布する」なんて、これまで聞いたことがありません。

 球団と球場の一体経営だけでなく、新規ビジネスの拠点作りや、街づくりへの参画。ベイスターズの取り組みは、スポーツが地域社会で果たす役割を、明確に示していると感じます。

 記者の担当は、西武が5球団目となり、僭越(せんえつ)ながら他球団の広報から「いろいろ教えてください」と言われることも、出てきました。今後そのようなときには、迷わず「DeNAを参考にされてはどうですか」と答えます。それでは皆様、今年の日本シリーズで再会しましょう。(井上翔太)

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