群馬)新美南吉ゆかり「王様クレヨン」復刻へ

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山崎輝史
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 昭和の子どもたちに愛された「王様クレヨン」の復刻を、群馬県桐生市のクレヨンメーカーが進めている。2月27日までクラウドファンディング(CF)で資金を募っており、返礼品として復刻版クレヨンを贈る。昔から変わらない手作り。職人が黙々働く小さな工場で、準備が進む。

 現在、市南部の広沢町4丁目にある「王様クレィヨン商会」は、大正~昭和初期ごろ東京で創業。「ごんぎつね」で知られる新美南吉の1939年の作品「最後の胡弓(こきゅう)弾き」にも登場する。41年の朝日新聞には「童心を豊に彩り育(はぐ)くむ王様製品」という広告も見える。戦後の62年、製造工場を桐生に設立。のちに社屋も桐生へ移した。平成初期には販売が低迷し、自社ブランド「王様クレヨン」の製造・販売を断念。何度かの経営危機を乗り越え、現在はクレヨンや建築補修用クレヨンのOEM(相手先ブランドによる生産)が中心となっている。

 生産終了後も、店頭から消えた王様クレヨンを惜しむ全国各地からの問い合わせに、荻野光一社長(55)は倉庫の売れ残りを贈ることもあった。こんなに懐かしんでくれるなら、ぴかぴかの王様クレヨンを届けたい。「格好良すぎるでしょうか」と荻野社長は照れるが、群馬県産業支援機構の専門家の助けも得て、ホームページを開設。復刻に向けたCFに至った。

 CFは3千円~2万5千円の…

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