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 イランで訓練を受けた「シーア派民兵」として、内戦中のシリアに派遣されたムハンマドには、もうひとつだけ聞きたいことがあった。

 シリアのイスラム教徒の間で、スンニ派からシーア派に改宗する動きがあるのは本当なのか――。

 「イランのイスラム革命防衛隊が押さえている地域で、多くのシリア人が改宗しているのは間違いない」

 ムハンマドの答えは、私たちがそれまでの取材で得ていた証言を裏付けるものだった。

ISに支配された地域で「改宗の動き」のうわさ

 シリアのスンニ派が、イランの国教であるシーア派に改宗している。にわかに信じがたい話を私たちが初めて耳にしたのは2019年春。教えてくれたのは、シリアからトルコに逃れた難民だった。シリア東部のユーフラテス川西岸の地域で、そうした動きが著しいという。

拡大する写真・図版シリア東部の町での文化講座で話す、シーア派に特徴的な黒ターバン姿のイスラム法学者(画像を一部加工)=ムヒエ・アリ氏提供

 この地域は14年からスンニ派の過激派組織「イスラム国」(IS)に支配された。しかしアサド政権軍は、ロシアとイランの支援を受けてISの支配地域を次々と奪い返した。

 その後に何かがあったはずだ。

 私たちはシリア人の友人に、この地域の住民に連絡を取るよう頼んだ。いつもなら1日か2日で取材相手を見つける友人が、「今回は無理かもしれない」と弱音を漏らした。人づてにたどり着いた何人かに電話したが、「そんな話をしたとばれたら、どうなるかわかっているのか」と切られたのだという。

 アサド政権による通信傍受を恐…

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