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がんでも働く㊦

 がんだと分かったとき、どの病院に行くか。進んだ治療や名医の情報を集めても、離島やへき地に住んでいたら、望む医療にたどりつくまでのハードルは一気に高くなる。

重い負担 通院断念する人も

 沖縄・那覇から400キロ以上離れた石垣島に住む西垣みゆきさん(51)は、看護師として働いていた4年前、職場の健康診断で乳がんの疑いが濃厚だと告げられた。しかし、診断できる専門医が那覇から来るのは2週間後。十分な治療が受けられないと考え、沖縄本島の専門病院を予約した。検査、検査の結果説明、入院のための説明と、入院までに数回、病院に行く必要があった。術後も放射線治療とホルモン治療で5年間の通院が必要だと言われた。

拡大する写真・図版専門病院での検診を受けるために、石垣島から那覇へ飛行機でやってきた西垣みゆきさん=那覇市

 安い飛行機チケットを予約しても、一度の通院に交通費だけで3万円近くかかる。宿泊費もかさむため、その都度、友人や親戚の家に泊めてもらった。

 同じ石垣島に住む患者仲間が、治療の途中で病院に来なくなることがあった。「なぜ5年の治療を続けきれないのか」と思ったが、交通費の負担が重いことが理由だった。「せめて陸続きだったら。もっとお金があれば」

■不十分な補…

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