武漢の台湾人に機体用意 中国側「旧正月の増発便」名目
台北=西本秀
新型コロナウイルスによる肺炎の問題で封鎖された中国・武漢市に残っていた台湾人の一部が3日夜、中国側が用意した民間機で台湾に向かった。中国側は当初「在留台湾人に感染例はない」と消極的だったが、その後感染が確認され、人道的な配慮をしたとみられる。
台湾当局などによると、武漢市には居住者や旅行者ら約500人の台湾人がいて、うち約200人余りが台湾に戻る。旅行者から「手持ちの持病の薬が無くなった」などと助けを求める声が出ていた。今後、第2便も検討されている。到着後、行政や軍の施設に2週間隔離される。
中台間の公式の連絡は絶たれているため、台湾側は1月下旬から、現地の台湾企業の団体を通じて台湾の航空会社のチャーター機派遣を働きかけてきた。最終的に、中国側が「旧正月の増発便」として中国の航空会社の機体を用意した。
台湾当局の関係者は「台湾側の機体や要員、職員らが中国側に入り、中台当局が協力し合う形式を採りたくなかったのだろう」とみている。(台北=西本秀)
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