拡大する写真・図版立命館アジア太平洋大学の出口治明学長=2020年1月10日、大分県別府市の立命館アジア太平洋大学、長沢幹城撮影

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日米安保改定はや60年

 日米安全保障条約が改定され60年、人間でいえば還暦を迎えた。最初の30年が冷戦下。次の30年は旧ソ連という対抗軸がなくなった一方、経済力軍事力を強化した中国が台頭してきた。さて、これからの30年の見取り図はどうなるか。60年の評価と、押さえておくべき論点は何か。経済と歴史に造詣(ぞうけい)の深い出口治明さんに話を聞いた。

立命館アジア太平洋大学学長 出口治明さんに聞く

 ――日米安全保障条約が改定されて60年。これからの見取り図はどうなるか。出口さんのお話をうかがいたくなりました。

 「三つぐらい前提となる話をさせて下さい。日本は何で江戸時代に約200年間も鎖国ができたのか。それは、日本に世界が必要とした商品がなかったからです。安土桃山から江戸初期にかけて、日本は世界に大量の銀を供給しました。世界の3分の1が日本産銀といわれた時期がありました。しかし、ほぼ掘り尽くしたので、世界の人が極東の日本にわざわざやって来てまで欲しいものがなくなった。だから鎖国したいと言っても『どうぞご自由に』ということになりました」

 「では明治維新の契機となった…

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