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 静岡市清水区で「清水港海づり公園」として親しまれ、2011年の東日本大震災後、福島第一原子力発電所の事故で出た汚染水を貯蔵するため東京電力に売却された「メガフロート(大型浮体式構造物)」が役割を終え、埋め立てられる。かつて愛用した釣り人などから惜しむ声が上がっている。

 メガフロートは136メートル×46メートルで、高さは約3メートル。内部は空洞で約1万8千トンの容量がある。羽田空港の新滑走路として使うために造船業界が考案・建造したが、空港が埋め立て方式を採用したことで不要となり、静岡市が購入して海づり公園として整備した。最盛期には年間約2万人が利用したという。

 東電から市に連絡があったのは震災後間もない11年3月末。「汚染水がパンク状態になっている。低濃度の汚染水の貯蔵施設として譲ってほしい」。当時の小嶋善吉市長は4月1日、東電側と面会し、「緊急性を考慮して」とわずか15分で売却を決めた。後日、決まった売却額は5億932万8千円。異例の素早い対応を、当時の市の担当者は「釣りや漁業で食べている福島の人のことを考え、汚染水の海への放出を止めたいと思った」と振り返る。

 市民からは「なぜ有償なのか」…

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