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 中国で集団発生し、世界各地に広がっている新型コロナウイルス。その性質や患者の症状など、まだ不明の部分も多くあり、不安が広がっている。そんな中、かぜの専門家がネット上に公開したスライド資料が反響を呼んでいる。

 スライド資料は「15分でわかる新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症」(https://www.slideshare.net/shungo1977/2019ncov20200130別ウインドウで開きます)。作成した京都市立病院感染症内科の山本舜悟副部長は、「かぜ診療マニュアル」という、医療関係者によく知られた医師向け書籍の監修なども手がける感染症専門医だ。

 もともとは、山本さんが勤務先の病院スタッフに15分の研修時間で説明するための資料として作ったもの。せっかくなのでと、1月29日からウェブで公開し、自身のツイッターなどで紹介してみた。すると、感染症の専門家をはじめ多くの人に「医療従事者でなくてもわかりやすい」などとリツイートされ、評価の声が相次いだ。

 山本さんは「何を怖がるべきかわからないと不安が広がる。どこまでわかっているのか事実を示し、何を怖がるべきか対象を明確にしてもらう材料を提供したいと考えた」と話す。

拡大する写真・図版京都市立病院感染症内科の山本舜悟副部長のスライド式資料から

拡大する写真・図版医療従事者以外の人へのメッセージも盛り込んだ=京都市立病院感染症内科の山本舜悟副部長のスライド

 では、山本さんがスライドで指摘しているポイントに沿って、新型コロナウイルスについて、いまわかっていることを整理してみよう。

SARS MERSより低い致死率

 今回の新型ウイルスは、コロナウイルスと呼ばれるウイルスの仲間だ。人に感染するコロナウイルスはこれまでに6種類あることが知られていた。このうち4種類は、いわば「普通の風邪」を引き起こすもので、風邪の原因の10~15%を占めるとされている。つまり、コロナウイルスが原因で風邪を引いた経験を持つ人は珍しくない、ということになる。

 この4種類とは別に、2000年代に入って報告されて、死亡率の高さなどから問題になったのが、中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)という2種類のウイルス。今回の新型コロナウイルスとも何かと比較されている。

拡大する写真・図版国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像。粒状の粒子の上にコロナウイルス特有の冠状のスパイクたんぱく質が観察できるという(国立感染症研究所提供)

 山本さんは、医学の世界で影響度が高い英医学誌「ランセット」などの論文誌に中国の研究者が公開した論文などを翻訳。自身の解釈なども加えている。

 中国の研究者の論文では、20…

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