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 中国・武漢市を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中、大阪府枚方市は4日、友好都市の上海市長寧区に、マスク2万1千枚を送った。段ボールには「心はそばに」という気持ちを込めた激励のメッセージも添えた。

 送ったのは、災害時用に備蓄していたマスク。同市と長寧区は1987年に友好都市を締結。これまで双方の子どもたちが書画を送り合うなどの交流を重ね、2018年の台風21号の際には励ましの手紙も届いた。今回、交流の窓口である市文化国際財団に届いた新年のあいさつのメールに、マスクなどの物資が足りていないと書かれていたことから、支援を決めた。

 マスクを入れた段ボールには、「加油(がんばれ)!中国」のメッセージのほかに、「山川異域 風月同天(地域や国が異なっても、風月の営みは同じ空の下でつながっている)」という漢詩を添えた。

 この詩は奈良時代、唐の僧・鑑真を日本に招く際、長屋王が遣唐使に託した1千枚の袈裟(けさ)に縫われていたとされる詩の一節。鑑真はこの詩に心を動かされ、日本に渡ったと言われている。今回の新型コロナウイルス関連で、日本から届いた支援物資にこの一節が添えられていたことが中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」などで拡散され、話題となっていた。

 マスクを送った文化振興課の担当者は「遠く離れていても、心はそばにいるという気持ちを込めた。数は少ないが、少しでも役に立ってくれれば」と話している。(森下裕介)