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 昨年4月、夜を中心に増便するダイヤ改定を実施した樽見鉄道(岐阜県本巣市、大垣~樽見、34・5キロ)で通勤定期の利用者が前年度比約2割増の好調さを見せている。苦しい経営が続くなか、企画列車の運行などで集客増を進めてきたが、沿線利用者の増加を目指す「原点回帰」ともいえる取り組みに力を入れている。

 同鉄道の社員は31人、保有車両も6両と小規模で、昨年度の輸送人員は約64万人。沿線自治体の支援を受ける厳しい経営環境だ。輸送人員の内訳は通勤、通学の定期利用者が半数を超える一方、淡墨桜といった貴重な観光資源もあり、収入の約62%が定期外利用者だ(いずれも昨年度)。

 そうした中、昨年4月、不破道夫社長が「増便はリスクもあって一つのかけだった」と話すダイヤ改定に踏み切った。ディーゼル車の燃料代や人件費の増加もあり、費用対効果の面では手探りのスタート。ただ、赤字を減らすために人員や運行本数を減らせば、乗客も減る負の連鎖に陥る危機感があったという。

 背中を押したのは昨年6月に実…

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