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 一つのクラブから永久に入場禁止処分を受けると、ほかの全クラブからも締め出される。サッカーのイングランド・プレミアリーグは6日、差別、暴力、暴言を行ったサポーターに対し、リーグ全体で厳重処分を科す方針を全会一致で固めた。「選手やファン、スタッフ、審判に受け入れがたい行為があった場合、プレミアリーグや各クラブは許さない」などと声明を発表した。

 近年、欧州のトップリーグでは、サッカー以外の話題が何かと目立つ。プレミアも例外ではない。特に多いのが黒人選手への人種差別的やじだ。「モンキーチャント」という猿の鳴きまねがスタンドから飛び交い、たびたび問題になる。

 プレミアに所属するボーンマスはこの日、人種差別のやじを行ったとして、17歳のファンを永久的に入場禁止としたと発表した。英BBCなどによると、昨年11月に敵地であったトットナム戦で差別的行為をし、本人も事実と認めているという。裁判所は今後3年間のサッカー観戦を禁じたが、ボーンマスは「我々はこの人物をサポーターとは認めない。裁判所の判断を歓迎するとともに、我々の試合から永久的に追放する」とさらに厳しい処分を科し、差別撲滅への強い姿勢を示した。

 今年1月には暴力事件もあった。かつてMF香川真司が所属したマンチェスター・ユナイテッドのCEO(最高経営責任者)を務めるエド・ウッドワード氏の自宅が何者かの集団によって襲撃された。幸いウッドワード氏や家族は自宅にはおらず、けが人はでなかった。ただ、フードをかぶるなどした大勢の人間が家の周辺に集まり、塀越しに着火された花火を投げ込む者もいたとされる。大事件に発展する危険性もあったという。(ロンドン=遠田寛生)