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 世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスの感染予防に有効な方法として、手を洗うことを勧めている。手の皮膚にウイルスがついても、皮膚の表面からウイルスがすぐ体内に侵入するわけではない。なぜ、手洗いが大切なのだろうか。

肩から上に手を上げない病院も

 「ハッピーバースデーの歌を最初から最後まで2回口ずさむぐらい」。手洗いのコツについて、米疾病対策センター(CDC)はそう指南する。CDCはハリウッド映画にたびたび登場し、未知のウイルスとの闘いを繰り広げてきたアメリカの政府機関だ。せっけんで手をこすり洗いする時間の目安を20秒間とするよう勧めている。手洗いは、インフルエンザやコロナウイルスの感染予防に有効な方法だと考えられている。

 コロナウイルスに感染した人は、せきやくしゃみをしたり、口や鼻をおさえた手でドアノブや手すりにさわったりして、ウイルスをまきちらすおそれがある。WHOは感染の予防策として、ウイルスが体内に侵入しないよう、やわらかい粘膜がある目や口、鼻を触らないように呼びかけている。中国・武漢市で新型コロナウイルスに感染した医師も、中国版ツイッター「微博」で目の結膜から感染した可能性を指摘している。

 国際医療福祉大学の和田耕治教授(公衆衛生学)は「人は無意識的に顔を触ってしまうことがある。病院では、顔を触ることによる感染を防ぐため、医師や看護師らに肩から上に手を上げないように指導するところもある。一般の人も、不特定多数の人が出入りする場所で手が汚れた場合には、手を洗うまでは顔をできるだけ触らないように心がけるとよい」と話す。

口や鼻、目…知らぬ間にタッチ

 では、人はどのくらい目をこすったり鼻をいじったりするのだろうか。豪州の研究チームは大学生26人が授業中に自分の顔をどの程度触るかを録画して調べ、2015年に論文で発表した。

 学生が1時間に顔を触った回数…

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