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 中国湖北省を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が広がっている問題で、中国国家衛生健康委員会は9日、中国本土での死者が前日の集計から89人増え、811人に達したと発表した。新型肺炎による中国本土の死者数は2002~03年、中国本土や香港などで流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の全世界の死者774人を上回った。

 発表によると、死者を含む累計の感染者は前日より2656人増えて3万7198人に達した。このほか、感染の疑いがあるとされる人は2万8942人いるという。

 中国政府は住民の移動制限を強化するなど、新型肺炎の拡大阻止に力を入れているが、封じ込めは難航しており、死者がSARSを上回る深刻な事態となった。

 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は8日に記者会見をして、WHOが中国に派遣する調査チームの第1陣が10日に出発することを明らかにした。メンバーのリストを中国政府に提出し、8日に返答があったという。人数などの詳細は追って発表するとした。

 調査チームは多国籍の専門家で構成し、中国当局からの聞き取りを中心に、治療法から危機対応まで幅広い分野で情報を収集する。(香港=益満雄一郎、ジュネーブ=吉武祐)