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 大分市中心部の大分城址(じょうし)公園に、昼はむき出しの鉄パイプだが、夜になると光り輝き出すイルミネーション天守がある。当初は期間限定だったが、地元商店街などの要望を受け期限を延長。だが、管理する同市が「情報発信の役割を終えた」として、ついに14日に終了する。街なかのシンボルの消滅を惜しむ声がある一方、予算の使い方への批判も上がっている。

 イルミネーション天守は高さ29メートル、幅25メートル、奥行き23メートル。通常は日没から午後10時まで青と白の約7万球のLEDに彩られて輝き、存在感を放っている。ただ、明るい時に見ると鉄パイプがむき出しで、「建設中かと思った」という観光客もいるほどだ。

 旅行中という大学3年の平尾修一さん(20)=福岡市=と、升智彦さん(21)=佐賀市=は、本物の天守を飾っていると思い近くまで見に来たが「本物かと思ったら張りぼてでした」。それでも「きれいでいい印象です」と話した。

 天守は1602年に完成し、1743年に大火で焼失した府内城天守を再現したもの。市が史跡と公園の情報発信のため、2017年12月からイルミネーション点灯を始めた。当初は期間限定で50日ほどで終了。だが継続を求める声が多く、再点灯して終了時期を2回延長していた。

 イルミネーション点灯には計約4700万円、関連イベントには5100万円ほどかかった。毎日散歩にくるという近くの芳崎広二さん(76)は「なくなってもいい。税金はほかにかけるところがあるのでは」。一方、近所に住む男性(75)は「イルミネーションの評価はよかった。城がなくなるのは寂しい」と残念そうだ。

 公園は大分駅から徒歩15分ほどで、周辺には目ぼしい観光施設はない。昨年のラグビーワールドカップ(W杯)前には公園自体も整備されたが、イベント期間以外にも観光客を引きつけるまでには至らなかったようだ。

 市まちなみ企画課によると、イルミネーション点灯中の来場者は、昨年末までに延べ12万9318人。1日あたり約190人が訪れたことになる。

 だが、近所に住む男性は「人が極端に増えた感じはしない」。通勤やイヌの散歩など、イルミネーション天守の有無にかかわらず公園を通り抜ける人も少なくない。イルミネーションをきっかけで訪れる人がどれほど増えたのかは、結局よくわかっていない。

 市が実施した市民対象のアンケ…

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