拡大する写真・図版上原浩治さん(中央)と徐東輝さん(左)、世羅侑未さん=東京都中央区、西畑志朗撮影

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 「雑草魂」という言葉を胸に日米で21年にわたり投げ続け、通算で日本初の100勝、100セーブ、100ホールドを挙げた元プロ野球投手の上原浩治さん(44)が、野球人生やアメリカでの体験を振り返りました。自らを「中途半端」と顧み、日本の環境について「気持ちがしんどい」と話す理由とは――。語り合ったのは、上原さんのファンで弁護士、NPO法人代表理事、ネットメディア勤務と三足のわらじを履く徐東輝さん(29)と、コンサルタントで「ゾーンに入る」といった心理状態の研究もしている世羅侑未さん(28)です。上原さんから引退後の身の振り方についての率直な発言も飛び出しました。

 うえはら・こうじ 1975年、大阪府寝屋川市生まれ。1年浪人し、大阪体育大学へ。98年、ドラフト1位で巨人に入団し、99年、沢村賞、新人王。米大リーグ・レッドソックス在籍の2013年、ワールドシリーズで胴上げ投手に。19年、引退。日米通算で134勝、128セーブを挙げた。

引退会見、嫌だった

拡大する写真・図版現役引退を表明した会見でうつむく上原浩治さん=2019年5月20日、杉本康弘撮影

 世羅 昨年5月の現役の引退を発表した会見の涙が印象的でした。

 せら・ゆみ 1991年、東京都生まれ。慶応大法学部卒、同大院システムデザイン・マネジメント研究科修了後、研究員に。プロノイア・グループではコンサルティングに従事。著書に『3倍のパフォーマンスを実現するフロー状態 魔法の集中術』がある。

 上原 絶対、泣かへんと思ってたんですが、20年以上前の巨人入団からお世話になっているメディアの方が視界に入った瞬間、だめでした。これまで取り上げてもらい、会場にも来てくれたことへの感謝ですね。

 徐 上原さんファンの僕は、会見で心の整理がつきました。

 上原 元々はやりたくなかったんです。アメリカでは一流の人しか、会見は設けられないから。僕自身は、先発や抑えといった一つの分野で突出した成績を残していないので、中途半端だと思っている。現役の最後の頃は、抑えや中継ぎもしましたが、僕は「野球の華は先発」という意識が強い。先発をし続け、終わりたかった気持ちもあります。

 徐 大リーグでは特に、先発以外で活躍されました。どのように気持ちを切り替えたんですか。

 そぉ・とんふぃ 1991年、大阪府松原市生まれ。2016年、京都大法科大学院を修了後、司法試験に合格し、18年から法律事務所「ZeLo」に参画。スマートニュースに勤務し、政治意識の向上などを行うNPO法人「Mielka」代表理事も務める。

 上原 大学時代に出場した国際大会で、外国の選手と対戦することに面白さを感じて大リーグにあこがれました。ただ当時は、大リーグへのルートも確立されておらず、日本の選手がアメリカと日本を行き来する時代でもなかった。ようやくたどり着いて「先発をやりたい」と言ったら、マイナーに降格しそうな状況だった。大リーグの舞台に立つことを最優先し、中継ぎや抑えでもいいと考えました。

ゾーンに入る

拡大する写真・図版インタビューに答える上原浩治さん=東京都中央区、西畑志朗撮影

 世羅 私は「ゾーンに入る」や「フロー状態」などと称される究極に集中した状態の研究をしています。上原さんはありましたか。

 上原 ありましたよ! 絶対抑…

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