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 2019年の外国と日本のサービスに関するお金の出入りを示す「サービス収支」が1758億円の黒字となり、今の統計となった1996年以降で初めて黒字になった。訪日外国人旅行客が増えたことなどが寄与した。全体の経常収支も19年は20兆597億円の黒字で、黒字幅は前年より4・4%増えた。

 財務省が10日、昨年の国際収支統計(速報)を発表した。

 サービス収支は、旅行中の宿泊や飲食費などの出入りを示す「旅行収支」▽保険や、知的財産使用料などの出入りを示す「その他サービス収支」▽貨物や旅客の航空海上輸送料金などの出入りを示す「輸送収支」――の3項目からなる。

 日本はモノの輸出で貿易収支の黒字を稼ぐ一方、サービス収支は赤字となる構造が長年、続いてきた。サービス分野の競争力が比較的弱いことや、日本人が海外旅行へ多く行くことなどが要因だ。サービス収支の赤字は96年に6兆7千億円超まで膨らんだが、それ以降は日本へ来る外国人旅行客が増えたことなどを背景に減少傾向となっていた。

 19年は旅行収支が2兆6350億円の黒字で、前年より黒字額が9・1%拡大した。政府によると、19年の訪日客の消費額は4兆8113億円と前年より6・5%増。日韓関係の悪化で韓国人旅行者は減ったが、全体の訪日客はラグビーワールドカップなどで2・2%増えていた。

 さらに、その他サービス収支は1兆6008億円の赤字だったが、赤字幅は前年より26・6%減った。日本企業が海外に支払う研究開発費やコンサルティング費が減ったという。財務省の担当者は「世界的にビジネス活動が縮小した」と説明する。輸送収支も赤字幅が縮んだ。

 一方、輸出入のモノの出入りを…

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