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 新型コロナウイルスによる肺炎が広がるシンガポールで、トイレットペーパーを大量に購入する人が続出し、売り切れ状態になっている。地元メディアによると、「トイレットペーパーとマスクは原料が同じ」とのうわさが流れたことなどが原因という。リー・シェンロン首相は「パニックの必要はない」と国民に呼びかける事態になっている。

 シンガポール政府は7日、新型肺炎のヒトからヒトへの感染が国内で広がっているとして、警戒レベルを1段階引き上げると発表。その直後からトイレットペーパーの売り切れが目立ち始めた。リー首相は8日、ビデオ声明で「国を封鎖することはないし、十分な供給はある。パニックになる必要はない」と国民に呼びかけた。

 だが、トイレットペーパーの品薄の解消にはつながっていない。10日夕、シンガポール東部のスーパー「フェアプライス」の店舗では、トイレットペーパーの棚は空で、キッチンペーパーなども売り切れていた。

 男性店員によると、週末は通常1日に2回、商品を補充するが、今は8回補充しても追いつかないという。トイレットペーパーのほか、食用油や缶詰などの保存食、ミネラルウォーターのボトルなどが特に売れているという。父親に頼まれてトイレットペーパーを買いに来た女性客(29)は「国境が封鎖されるかもと心配して大量購入している人がいるのだと思う。仕方ないので来週また買いに来る」と話した。(シンガポール=守真弓)