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 アンパンマンの作者やなせたかしさん(1919~2013)が晩年に取り組んだ東日本大震災後の被災地支援に焦点を当てた展示が、静岡県焼津市の静岡福祉大付属図書館で開かれている。3月31日まで。

 生誕100年を記念して昨年から開いてきたやなせさんの企画展第3部。やなせさんは92歳で東日本大震災に遭遇し、引退宣言を撤回、被災地へ送るポスターや絵本、歌を精力的につくった。中でも津波に襲われた岩手県陸前高田市で、約7万本の松並木からたった1本残った「奇跡の一本松」に力を入れた。展示には、一本松をモデルに描いたイラスト「ヒョロ松君」や、やなせさんが作詞作曲した「陸前高田の松の木」のCDが並ぶ。

 復興3部作として被災地の子どもを元気づけるために書き下ろした絵本「よみがえれバナナ島」、「とばせ! きぼうのハンカチ」、「アンパンマンとリンゴぼうや」も手に取って読むことができる。訪れた保育園児らが、夢中でページをめくっていた。

 同大の進藤令子・図書課長は「人生は喜ばせごっこと語り、多くの人を喜ばせるために詩と絵本を書き続けたやなせさんの心に触れてほしい」と話している。(阿久沢悦子)