山場を迎えている今年の大学入試。「MARCH」などの大規模私立大では、指定校推薦の志願者が急増したり、志望校のランクを下げたり、今年も受験生の「安全志向」が目立っている。一方、東京大などの最難関校の志願者の動向には変化も。どんなことが受験生の心理に影響しているのか。

 「どのレベルまで受ける必要がありますか」

 「どこなら受かりますか」

 難関大に毎年大勢の生徒が進学する埼玉県立の進学校。進路指導を担当する教諭は、今年の受験生やその保護者から、よくこんな質問を受けてきたという。

 ここ数年、生徒の安全志向が続いていると感じる。「MARCH」(明治、青山学院、立教、中央、法政)などの指定校推薦入試を希望する生徒が急増。生徒の平均出願大学数は18年の10校から今年は11・3校に増えた。1人で39校に出願した生徒もいるという。教諭は「難関私大の合格者の絞り込みが続いたうえ、大学入試改革の混乱もあって、生徒以上に保護者の不安が高まっている」。

 同じく難関大への進学者が多い東京都立戸山高校(新宿区)で進路指導を担当する近藤明夫・主幹教諭のもとには、1月の大学入試センター試験の後、生徒や保護者から「志望校のレベルを下げたい」「受験する大学を増やしたい」といった声が寄せられた。センター試験の平均点が低かったため、急に安全志向が強まったという。「入試改革の混乱で漠然とした不安を持っていた生徒たちが、ダメージを受けたようだ。浪人して共通テストを受けたくない、と考える生徒が増えたのだろう」と話す。

 河合塾の14日現在のまとめでは、私立大志願者の7割を占める主要104大学の合計志願者は、昨年の同じ時期より6%減った。減少すれば14年ぶりだ。背景について河合塾教育情報部の富沢弘和部長は、「多くの生徒が推薦・AO入試へ流れたうえ、大学をあきらめて専門学校への進学や就職に流れる生徒も増えたためだろう」と分析する。

記事後半では、学部別の傾向や、主な国私立大の志願者の前年比なども掲載しています。

 首都圏の主要大学で目立つのは…

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