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 講談師・声優の一龍斎春水さんが、声優中心の活動から、「もっと広い表現の場を」と講談の世界に飛び込んだのは40歳のとき。当初は「男の世界、男の美学」を話術で描く伝統の世界で、女性講談師としてどう生きるべきか、悩んだそうです。克服のきっかけは、一人の女性の評伝でした。主人公の「不屈の人生」が講談師としての道を定めてくれたと語ります。

女の私はどうしたらいいの?

 その評伝とは、凍傷がもとで突発性脱疽(だっそ)になり、幼くして両手両足を切断しながら、逆境に負けずに力強く生き抜いた中村久子さん(1897~1968)を描いた「中村久子の生涯 四肢切断の一生」です。

 もともと高校卒業後に声優学校に入った私は運にも恵まれ、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のヒロイン森雪など様々な役を声優として演じました。けれど、アニメのセリフを読むのとはまた違う、もっと自由な、お客さんと一体となった表現活動ができないかと思うようになっていきました。

 そこで出会ったのが、自分の話術で物語を紡ぐ講談の世界。後の人間国宝、一龍斎貞水の弟子となりました。1992年、40歳でした。

 けれど、すぐ壁にぶち当たりました。江戸時代の初めから、という長い歴史を持つ講談。古典は武将の話、戦の話などどれも男性が主人公で、男の世界、男の美学を語ります。「じゃあ、女の私はどうしたらいいの?」と悩みました。そのさなかに出会ったのがこの評伝。著者の方が、「あなたは久子さんのことを講談で広く伝えるべきだ」と送ってくれたんです。

 読んで胸が詰まり、涙が止まり…

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