[PR]

 NHK受信料の集金業務を委託されていた会社から契約者情報が漏れて悪用された事件で、契約者情報を共犯者に伝え、キャッシュカードを盗むなどしたとして窃盗罪に問われた元社長の藤井亮佑被告(29)の判決が14日、名古屋地裁であった。岩田澄江裁判官は懲役3年執行猶予5年(求刑懲役3年)を言い渡した。

 判決によると、藤井被告は知人の大浦悟被告(21)=同罪で公判中=と共謀し、名古屋市や愛知県春日井市の70~80代の女性3人からキャッシュカード計4枚を窃取。うち3枚を使ってコンビニエンスストアのATMで計249万9千円を引き出した。

 公判で、藤井被告はNHKの受信契約者の中から高齢女性の氏名や住所、金融機関名といった情報を大浦被告に提供していたことが明らかになった。それらの情報を元に、大浦被告が警察官になりすまして被害者方へ行き、キャッシュカードを盗んだとされる。

 岩田裁判官は「犯行は被告の情報提供がなければ生じ得なかった」と指摘。「契約者の信頼を裏切り、委託された業務でのみ使用を許された個人情報を犯罪に利用した」と批判した。一方で、被害者と示談していることなどを挙げ、執行猶予付きの判決とした。

    ◇

 NHKは判決後、「委託先における個人情報の適切な管理について、指導・監督を一層徹底してまいります」とコメントした。