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 積水ハウスの土地取引を巡る詐欺被害に端を発した人事抗争で、2年前に事実上解任された前会長の和田勇氏が、4月にある同社の株主総会で現経営陣の刷新を株主提案することが分かった。自身を含む11人を取締役候補者としている。現経営陣が詐欺被害への説明責任を果たしていないことなどを問題視している。

 関係者によると、和田氏からの株主提案は14日付であった。11人の取締役候補者のうち社外が7人で、そのうち2人は外国人。社長候補として国際事業を担当する現取締役の勝呂文康専務の名前もある。和田氏は代表権を持たない取締役会議長とする。阿部俊則会長や仲井嘉浩社長は含んでいない。同社の取締役任期は2年間で、4月の株主総会は改選期にあたる。

 同社は2017年、東京都内の土地の所有者になりすました「地面師」グループに約55億円をだまし取られた。社内の調査対策委員会は当時社長だった阿部氏について「経営上、重い責任がある」などと指摘。これを巡る内紛で、阿部氏と当時会長だった和田氏がお互いに解任動議を出し合う事態に発展。和田氏は事実上の解任に追い込まれた。(中島嘉克)