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 山梨県道志村の道志中学校で、神地(かんじ)地区に伝わる村無形民俗文化財「おきゅうだい」を体験する授業があった。1年生たちが神地伝統芸能保存会(山口文美会長)の会員から物語に登場するおかめなどの演技指導を受けた。

 「おきゅうだい」は、約250年前の江戸時代に静岡県の三嶋大社から神地地区に伝わったとされる。おかめ、鬼、鍾馗(しょうき)大臣、おきゅうだい(ひょっとこ)が登場し、悪さをする鬼をやっつける物語が喜劇的に演じられる。戦前戦後の一時期途絶えたが、1986年に有志が中心になって復活させ、約50人の保存会員たちが守り伝えて、8月15日の祭りで披露している。

 1年生たちは、7日に郷土芸能の歴史や保存会の活動について事前に学習。13日は14人が体育館で保存会員たちが演じる舞台を鑑賞した後、役別の4班に分かれて実技指導を受けた。会員たちは、大きく腕を振って大股で歩くといった力強い鬼の所作や、その鬼に投げ飛ばされるおきゅうだいの転び方などについて、細かく指導。最後は、各役の代表の生徒がそれぞれの面と衣装を着けて舞台に上がり、会員たちが演奏するおはやしに合わせて、ぶっつけ本番の演技を披露した。

 おかめ役の加藤己侑(こゆき)さん(13)は「初めは恥ずかしかったけど、やっているうちにだんだん楽しくなった。別の役もやってみたい」。鬼役の出羽高虎さん(13)は「面の中がとても暑くて、たいへんだった」と感想を話した。(小渕明洋)