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 学校法人森友学園(大阪市)の補助金不正事件で、国の補助金など計約1億7千万円をだまし取ったとする詐欺罪などに問われた学園前理事長の籠池泰典被告(67)と妻諄子(じゅんこ)被告(63)の公判が19日午前、大阪地裁で始まった。

 午前10時に開廷。この日は判決が予定されているが、弁護側が被害弁済に関する書面を提出した後の10時10分ごろ、諄子被告が突然泣き出した。野口卓志裁判長は一時休廷を決め、10時40分に再開した。

 起訴状によると、両被告は2016年2月、学園が大阪府豊中市の国有地に小学校を建設するため、金額を水増しした虚偽の契約書を提出するなどして国の補助金約5600万円を詐取。運営する幼稚園でも11~16年度、病気や障害のある園児に特別な支援をしたと偽るなどして府と大阪市の補助金計約1億2千万円をだまし取ったとされる。

 検察側は、国の補助金申請は両被告が主導し、虚偽の契約書を校舎の設計業者に作成させたと指摘。府と市の補助金については、諄子被告は学園の経理業務を統括しており、詐欺の認識があったのは明らかだなどと主張して、両被告にいずれも懲役7年を求刑している。

 弁護側は、国の補助金申請に必要な工事費用の積算は設計業者が行っており、金額も概算にすぎず虚偽ではないなどと反論。府と市の補助金については、泰典被告側は一部は適法とし、諄子被告側は不正への関与を一切否定していた。

 両被告は起訴内容の大半を否認し、逮捕・起訴は「口封じのための国策捜査」と批判。しかし、この主張は争点とならず、両被告に詐欺の認識があったかが争点となっていた。(米田優人)