拡大する写真・図版森友学園が建設を進めていた小学校=2019年12月9日、大阪府豊中市、朝日新聞社ヘリから

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 学校法人森友学園の補助金不正事件で、大阪地裁は19日、詐欺罪などに問われた学園前理事長の籠池泰典被告(67)に懲役5年、妻諄子(じゅんこ)被告(63)に懲役3年執行猶予5年(いずれも求刑懲役7年)の判決を言い渡した。不透明な国有地取引や公文書改ざんを追及してきた関係者は、引き続き真相解明を求めた。

 大阪府豊中市の木村真市議は、国有地の売却価格が非公表になっている問題を掘り起こし、財務省近畿財務局の職員(氏名不詳)を背任容疑で大阪地検に告発した。木村市議は「国有地のたたき売りと不可解な小学校認可が森友問題の本質で、籠池夫妻に判決が出たからといって問題は何も解決していない」と訴えた。

拡大する写真・図版籠池泰典被告(右)と諄子被告

 また、国有地売却や公文書改ざんの問題で告発されたのに、大阪地検が財務省を家宅捜索せずに不起訴処分にした一方、泰典被告は自宅などを徹底的に捜索されたと指摘。「問題の本質から目をそらすために悪役に仕立てられた感はある」と話した。

 近畿財務局OBで、国有財産を扱う部署の勤務経験もある喜多徹信さん(71)は「詐欺は許せないが、懲役5年の実刑判決は重いなとも感じる」と話した。改ざんで処分を受けた財務省幹部が栄転しており、「おかしい」と怒る財務局の現役職員もいるという。

 国有地の交渉で責め立てられて両被告を毛嫌いしている職員もいるが、喜多さんは「結局、政権に逆らってみせしめになった面もある」と語った。

拡大する写真・図版大阪府豊中市の小学校予定地で撮影されたという安倍昭恵氏(中央)と森友学園前理事長の籠池泰典被告、妻の諄子被告の写真。右下に2014年4月25日の日付がある=菅野完氏提供