兵庫)異人館保存に尽力 坂本勝比古さん死去

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滝坪潤一
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 神戸・北野に数多くある洋館の価値にいち早く注目し、保存に尽力した神戸芸術工科大名誉教授の坂本勝比古さんが15日、93歳で亡くなった。北野の「異人館街」はやがて全国から注目され、観光都市・神戸の顔となった。「異人館博士」と呼ばれた坂本さんをゆかりの人たちがしのんだ。

 坂本さんは1926年、中国・青島生まれ。かつてドイツ領だったこの街で、「西洋館に暮らして育った。自分の原点」と周囲に語っていたという。神戸工業専門学校(現神戸大工学部)を出て、49年に神戸市職員に。その傍ら、外国人たちの住居である「異人館」の研究に、50年代から取り組んだ。当時は文化財としての価値は認められていなかった。

 「俺が残さなかったら、きっと異人館は(取り壊されて)お風呂屋さんの薪(たきぎ)になっていたよ」。長女の美規子さん(66)は、父がそう話す姿を覚えている。自宅に帰るや、「あそこの建物がつぶされそうだから残さないといけない」と焦っていた姿も。

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