拡大する写真・図版栗原心愛さん

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 栗原心愛(みあ)さん(死亡当時10)の転校先の千葉県野田市立二ツ塚小学校は、父親の勇一郎被告(42)の対応に戸惑っていた。

 2018年3月10日、土曜授業の後だった。勇一郎被告が突然、昇降口に現れた。

 当時、心愛さんは祖父母宅で暮らしていることになっていた。ただ、県柏児童相談所が2月26日に祖父母宅を訪問した際、勇一郎被告が来て、心愛さんが書いたとする家族と暮らしたいとの「手紙」を見せていた。学校は柏児相からそう聞いていた。

 父親に引き渡していいのか――。教頭は判断に迷った。対応方法を聞こうと柏児相に電話したが、土曜日で休み。結局、心愛さんが父親と会うことについて「大丈夫」と答えたため、引き渡した。その後、連絡がついた柏児相の担当者には「引き渡しはやむを得ない」と言われた。

 心愛さんが昨年1月に虐待死したとされる事件で、傷害致死などの罪に問われた父親、勇一郎被告の裁判員裁判が21日、千葉地裁で始まった。勇気を出して父親からの暴力を訴えたにもかかわらず、亡くなった心愛さん。県柏児童相談所や野田市、市教育委員会、学校がなぜミスを重ね、幼い命を守れなかったのかを、県や市への取材、裁判の証言などをもとに探る。

 週が明けた12日、土曜日のことが気になっていた担任教諭は心愛さんに声をかけた。3月3日に家族4人で1泊の温泉旅行をした。10、11日は母親の美容院について行き、4人で過ごした。心愛さんはそう話した。

 一方で普段と様子が違った。目の下にくまがあり、授業中、上履きを脱いでほおづえをつき、疲れている感じだった。「9時には寝たけど、せきがひどくて寝付けなかった」と話した。

夏休み明け、姿が消えた

 新学期を迎えた4月6日、4年生になった心愛さんは学校に元気に登校した。

 満面の笑みで「おはようございます」などとあいさつする明るい姿があった。積極的な姿勢も見せ、立候補して前期の学級委員にもなった。両親が授業参観で娘の姿を見て喜ぶ日もあった。

 5月、教頭は市教育委員会に「…

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