山口)予算・人事に村岡色じわり 知事任期あと2年
金子和史
村岡嗣政知事の2期目の任期が、22日で折り返しの2年となった。初当選から6年。県議や職員からは「知事のビジョンが見えにくい」との声も聞こえる。だが、新年度の県政運営の背骨となる予算編成や副知事人事の方針には、村岡知事の思いがにじむ。
「人口減少で地域に課題が出ている。それを解決する大きなツールになる」
新年度予算案を発表した18日の記者会見で、村岡知事は力説した。人口減少対策を県政の最重要課題と位置づけ、次世代の高速移動通信網「5G」やAI(人工知能)の活用を前面に押し出した内容だ。
県の人口は135万2千人(1月現在)になり、6年前より6万5千人減った。移住や子育て世代の支援に注力してきたが、転出超過による人口減を食い止められてはいない。
企業や地域の人手不足を技術で補い、生産性や地域の活力を維持する――。村岡知事はそんな山口の未来像を思い描く。今回の予算案でも、5GやAIを駆使する事業を全庁的にちりばめた。ある県幹部は、村岡知事が昨秋、全国知事会で5GやAIの活用を検討するチームリーダーに就いたことで「力が入っている」と見る。
だが議会関係者の一人は、今…