拡大する写真・図版カナダ・バンクーバーで引き渡し審理に向かう中国通信機器大手・華為技術の孟晩舟副会長の足元にはGPS(全地球測位システム)付きの追跡装置がつけられていた=AFP

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 保釈された被告の逃亡をどう防ぐのか。制度の見直しに向けた議論が法制審議会で始まることになった。注目される論点の一つが全地球測位システム(GPS)を使った監視の是非だ。「原則は保釈」という理念に近づける効果を期待する声がある一方で、実効性を疑う指摘もある。(阿部峻介)

 「私も非常に深い関心を寄せている」。1月30日にあった参院予算委員会。森雅子法相はGPS監視について問われ、こう答えた。

 保釈された人の足首などに端末を取り付け、位置情報を把握できるようにするのがGPS監視だ。壊そうとする、空港に近づくといった逃亡をうかがわせる行為があると、警察に通報がいったり警報音が鳴るようにしたりできる。

「一定の抑止に」「逃げる人は逃げる」

 海外の電子監視に詳しい国学院大学の甘利航司教授(刑法)によると、自宅に置いた機械が足首に付けたタグを感知して在宅を確認する「電子監視」が1980~90年代に欧米で導入されたのが走りとされる。90年代半ばに米国がGPSを使うようになり、カナダやベルギーなどに広がった。監視は主に警備会社が担う。ただ、これらの手法は刑務所に入れる代わりや性犯罪の前科がある人の監視に使うのが主で、保釈に使う例は少ないという。

 刑事弁護を多く手がける趙誠峰弁護士(第二東京弁護士会)は「逃走だけでなく、行動が監視されることで罪証隠滅の一定の抑止にもなりうる。保釈の実務が改善するなら導入の価値はある」と話す。ベテラン裁判官も「今は保釈金を預かることしか逃走を防ぐ担保がない。GPSという選択肢があれば、保釈の判断をしやすくなる」とみる。

 一方で、検察幹部には「GPSを導入したところで、逃げる人は逃げるのでは」と懐疑的な声もある。

 甘利教授も「壊したり外したり…

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