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 宮崎県立西都原考古博物館(西都市)で、国の重要文化財に指定された埴輪(はにわ)の復元が進められている。国特別史跡西都原古墳群から出土した「子持家(こもちいえ)」「舟」を陶土で原寸大につくり、野焼きで焼成する。21日には、第1弾として子持家の窯出しがあった。

 2018年5月に宮崎市、西都市、新富町に広がる古墳群が「南国宮崎の古墳景観」として文化庁の日本遺産に認定され、10~12月には県内で「国文祭・芸文祭みやざき2020」が予定されていることから、考古博物館内外で展示して活用するという。

 館内に展示されている子持家、舟の埴輪は樹脂製のレプリカで、現物は東京国立博物館の所蔵。陶土を使い、当時の焼き方で復元して知見を得るという。

 子持家は昨年12月、体験指導員の岩谷徹さん(65)が約60キロの陶土から図面などをもとに形を再現。乾燥後、2日間かけて干し草やまきで作った覆いの中で焼いた。一部が欠けたり、ひびが入ったりしたが、灰をはらうと赤茶色の地肌の埴輪が出来上がっていた。

 屋根の模様入れを手伝った博物館ボランティアの井上咲子さん(78)は「心臓がドキドキしたけど、きれいに焼き上がってくれて涙が出そう」と話した。

 考古博物館では3月に舟の野焼きをするほか、電気釜を使って新富町や宮崎市の古墳から出土した埴輪も復元する予定。(菊地洋行)