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 ゾウのような長い鼻が特徴の深海魚「ゾウギンザメ」の赤ちゃんが、国内で初めてサンシャイン水族館(東京都豊島区)で誕生した。2014年の米ワシントン大学医学部の研究発表によると、4億年近く姿を変えていないとされる生きた化石「シーラカンス」より進化速度が遅いとされる生物。すくすくと育っており、健康状態が安定したら公開される予定だ。

 ゾウギンザメは南オーストラリアやニュージーランドを中心に、水深200メートル付近の深海に生息する。全長は成長しても1メートルほど。長い鼻を使って海底のエサを探し、大きな胸びれを上下に動かして泳ぐ。現在、国内では同館と、大阪市の海遊館で展示されている。

 サンシャイン水族館の飼育員が、オーストラリア南東部の飼育施設などを視察。昨年3月に6匹の個体を入手し、同月15日から同館で展示した。そのうちのメスが5月に計18個の卵を産んだが、情報が少なく、水質管理に苦労したという。水温を12度と15度にわけて卵を育てたが、15度で管理した9個は全滅。エコー検査などを続けて残る卵を見守り、ようやく、1月下旬~2月初旬にかけて計4匹が生まれた。

 約15センチの赤ちゃんはどれも親とそっくり。胸びれをパタパタと動かして泳いでいる。飼育員の高宮一浩さん(45)は「未知なことが多くて苦労した。なるべく早くお客さんに見てもらえるようにしたい」と話す。(藤原伸雄)