拡大する写真・図版中国湖北省武漢市の医療現場からビデオ通話を通じて取材に応じる金銀潭病院の張定宇院長=2020年2月21日

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 新型コロナウイルスの発生地である中国湖北省武漢市が「封鎖」されてから23日で1カ月が経つのを前に、最も早く感染者を受け入れた武漢の拠点病院「金銀潭病院」の張定宇院長(56)が朝日新聞の取材に応じた。張院長は未知の感染症と格闘し始めてまもなく、事態の重大さを認識。同僚の医師らに自分たちが「嵐のど真ん中にいる」と覚悟を促した状況や、試行錯誤を通して得た知見も明らかにした。

記事後半ではインタビュー動画もご覧いただけます。

 取材は21日夕、SNSのビデオ通話で武漢にいる張院長と結んで行った。新型肺炎をめぐり、張院長が外国メディアの取材に応じるのは初めて。武漢の医療機関幹部が応じるのも極めて異例だ。

 金銀潭病院は2016年に設立された市内の感染症対策の最重要拠点。新型肺炎の蔓延(まんえん)後は肺炎治療に特化し、多数の重症患者を受け入れてきた。

 昨年12月29日、市内の華南海鮮卸売市場で広がった原因不明の肺炎患者が7人、同院に運び込まれた。張院長は「最初はそれほど特殊なケースとは思わなかった」と振り返る。ただ、一般的な肺炎と異なり、患者がたんを伴わない空ぜきをしていたことに気がついたという。普通の肺炎では主に重症患者に見られる呼吸困難も、新型肺炎の患者には広く見受けられた。

拡大する写真・図版中国湖北省武漢市の医療現場からビデオ通話を通じて取材に応じる金銀潭病院の張定宇院長=2020年2月21日

 その後患者が増え、中央政府から感染症の専門家が派遣されると「ただごとではない」と悟った。1月上旬、病院の医師や看護師らに「我々は嵐のど真ん中にいる」と呼びかけ、診療態勢を強化した。

 1月23日、武漢が封鎖されて外部との交通が遮断された。感染者が急増する中で医療物資の備蓄が減り、院内に張り詰めた空気が漂った。防護服やマスクなどが足りないため、医師は1日に2~3回しか治療区域に入れなかった。看護師の数も逼迫(ひっぱく)し、2時間交代だった勤務を4時間交代に延長せざるを得なくなった。医師や看護師らは20日以上もぶっ通しで治療を続けたという。

 張院長は「私たちが最後のとり…

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